女性特有の「腹黒さ」「執拗さ」を描いた小説を読んだことはありますか?読んでいると暗い気持ちになるのに、なぜかその重さにハマってしまいます。
そこで今回は、女性のドロドロした部分を描いた小説を5冊紹介します。読書をして心を掻き乱されたいという人は、本選びの参考にしてみてくださいね。
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女のドロドロした部分を描いた小説5選
最初に、女のドロドロした部分を描いた小説を5冊紹介します。
「森に眠る魚」お受験を控えたママ友の人間関係の闇を描いた小説
東京の街で出会った5人の母親。育児を通じて心を許し合うが、いつしかその関係が変容していく。
あの子さえいなければ。私さえいなければ…。
現代に生きる母親たちの深い孤独と痛み。衝撃の母子小説!
文京区幼女殺人事件をもとにしたといわれている作品。この物語のキーポイントは、「子どものお受験」です。
「あの子はうちよりもいい学校に行くために隠れて習い事をしている」「あの子よりもいい学校に子どもを入れたい」子どもの思いより先に、母親たちのお受験への思いがどんどんヒートアップしていきます。
女の妬み嫉み、虚栄心は恐ろしい…。
これは子どものためのお受験なのか、母親の自己満足のためなのか…?
ママ友の人間関係に興味がある人
「ハピネス」高級マンションに住むママ友の複雑な人間関係を描いた小説
高級タワーマンションに住む岩見有紗は、窒息寸前だ。ままならぬ子育て、しがらみだらけのママ友との付き合い、海外出張中の夫・俊平からの離婚の申し出、そして誰にも明かせられない彼女自身の過去。
軋んでいく人間関係を通じて、徐々に明らかとなるそれぞれの秘密とは…?
高級マンションに住み、華やかな暮らしを送っているように見えるママ友グループ。
しかし実は、「私のほうが高層階だからあなたより上」「自分の弱い部分は見せず、完璧だと思われたい」など中身はドロドロです。
人の粗探しがしたくなったり優劣をつけたくなったり、女のイヤ〜な部分がリアルに描かれた1冊。
自分に当てはまる部分もあって、共感もできてしまう…
ママ友との関係に悩みがある人
「誰かが見ている」人間の嫌な部分が描かれた小説
ブログで称賛されたいために、虚偽の「幸せな育児生活」書くことが止められない千夏子。
年下夫とのセックスレスに悩む結子。
職場のストレスで過食に走り、恋人との結婚だけに救いを求める保育士の春花。
優しい夫と娘に恵まれた円満な家庭を描いている柚木。
4人それそれの視点で展開する心理サスペンス!
仕事・恋愛・子育てなど20代後半〜30代にかけてありがちな悩みを抱える4人の女性。年齢が近い人や同じ経験をしてきた人なら、きっと共感できるはずです。
自分にはない人の姿に憧れたり人と比べて自分は劣っていると悩んだり、女性の不安定な感情の描き方がリアルで面白い1冊。
また全員の悩みに「子ども」が関係しているのも見どころです!
女性特有の悩みがある人
「BUTTER」女性の生き方を考えさせられる小説
男から次々と金を奪った末、3件の殺害事件で逮捕された女・梶井真奈子(カジマナ)。
世間を賑わせたのは、彼女の決して若くも美しくもない容姿だった。
週刊誌で働く30代の女性記者・里佳は、梶井への取材を重ねるうち、欲望に忠実な彼女の言動に振り回されるようになっていく…。
「食」を通じて描かれる女性の生きづらさや欲望、歪みが描かれた1冊。
「美人ではない梶井真奈子がどうしてこのような事件を起こしたのか?」という部分が、女性の見た目に関する悩みにも繋がっています。
体重や人からの見え方などを気にせずに、もっと食べることを楽しめたら幸せなのにと気付かされる作品です。
コミュ力お化けの梶井真奈子に、どんどん惑わされていく感覚も面白い!
犯人に翻弄されたい人
美味しそうな食べ物の描写が好きな人
「ナイルパーチの女子会」同性とうまくいかない女性を描いた小説
丸の内の大手商社に勤めるやり手のキャリアウーマン・志村栄利子(30)。ハードな仕事に勤しむ彼女の楽しみは、同い年の新規主婦ブログ「おひょうのダメ奥さん日記」を読むことだった。
その「おひょう」こと丸尾翔子は、スーパーの店長の夫と2人で気ままに暮らしているが、実は家族を出て行った母親と実家では傲慢なほど何もしない父親について、深い屈託を抱えていた。
偶然にも近くに住んでいた栄利子と翔子は、ある日カフェで出会う。お互い同性の友達がいないという共通点もあり、親しくなっていく。
ブロガーと愛読者、そこから友人関係が始まるように思えたが、翔子が数日ブログを更新しなかったことが原因で2人の関係は思わぬ方向へ進んでいく…。
なぜか同性から疎まれたり好かれない人っていますよね。人の気持ちが分からなかったり、コミュニケーションが取れてなかったり。
「本人は頑張っているつもりでも、世間とのズレが出てしまう」っていうのがあるあるであり、切なかったです。うまくいかない同性同士の関係がリアルに描かれた1冊。
私も友達が多いタイプではないので、グサッとくる部分がたくさんあった。
同性の友達とうまくいかない人
人間の闇が描かれた小説の魅力とは?
人間の闇が描かれた小説の魅力は、人の心のうちを知れた気分になれることです。人前で自分の感情を全て曝け出す人は、少ないと思います。みんな闇の部分や負の感情を持っているけれど、隠して人間関係を築いているのかもしれません。
しかし小説なら、そのような心の闇の部分がリアルに描写されているのが特徴。だからこそ共感でき、自分の負の感情があってもいいのだと思えます。
普段の生活ではなかなか触れることのできないリアルさが、わざわざ人間の嫌な部分を描かれた小説を読みたくなる真理かもしれません。
まとめ
今回は、女のドロドロした部分を描いた小説を5冊紹介しました。どうして女は嫉妬心を抱いてしまったりマウントを取りたがるのか…と思いつつ、同じ女性として共感もできるのがこれらの作品の面白いところ。
次に読む本は、感情を掻き乱される作品にしたいという人は、紹介した内容が役立ったら嬉しいです。