「アルプス席の母」という小説を知っていますか?「球児の母親」を描いた小説です。球児だけでなく、母親も子どもの知らないところで頑張る姿が描かれています。
そこで今回は、「アルプス席の母」のあらすじや作者、見どころを紹介します。2025年本屋大賞にノミネートされた話題作でもあるので、興味がある人は最後まで見てみてください。
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「アルプス席の母」のあらすじ


「アルプス席の母」のあらすじは、以下です。
秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てている。
幼い頃から野球に打ち込む中学生の航太郎のもとには、関東の名門校から多くのスカウトが届く。しかし、航太郎が選んだのは、野球部の歴史が浅い大阪の高校だった。
菜々子もまた、航太郎とともに大阪へ引っ越すことを決意する。
不慣れな土地での暮らし、厳しい父母会の掟、激痩せしていく息子…。
果たして親子2人の夢は叶うのか!?
球児を描くのではなく、球児を支える母親目線で物語は進みます。「野球の強豪校」や「甲子園」も母親の目線で見ると、また違った見え方ができるかもしれません。
「アルプス席の母」の作者


「アルプス席の母」の作者は、早見和真さんです。2008年に「ひゃくはち」でデビューします。「ひゃくはち」もまた、球児を描いた物語です。
作者自身も高校時代は野球の名門校に所属していたこともあり、その経験が「アルプス席の母」にも繋がっています。


「アルプス席の母」は実話?モデル高校はある?
「アルプス席の母」は実話ではなく、フィクション小説です。しかし、神奈川県の高校・桐蔭学園がモデルになっているのではないかとされています。
桐蔭学園は、作者・早見和真さんの出身高校です。作者は、桐蔭高校の硬式野球部に所属していました。あるインタビューでは、以下のような回答があります。
それこそ航太郎が試合に出ない方がホッとする感じはうちの母親がそう言ってたんですよ。僕は中3までチームの中心にいたから、怖くて仕方なかったって。
引用:NEWSポストセブン
航太郎が試合の大事な場面で出てきて、見ていられない菜々子の姿を描く場面は自身の経験からきているようです。
「アルプス席の母」の基本情報
「アルプス席の母」の基本情報は、以下の通りです。
著者 | 早見和真 |
出版社 | 小学館 |
ページ数 | 354ページ |
発売日 | 2024年3月15日 |
価格 | 1870円 |
audible (聞く読書) | 対応 |
「アルプス席の母」は、audibleの聴き放題対象作品です。audibleに登録すると、物語を音声で聞くことができます。活字を読むのが苦手な人でも、聞くだけなら挑戦しやすいかもしれません。
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「アルプス席の母」の文庫本はある?単行本のみ?


「アルプス席の母」は現在、文庫本を発売していません。現時点で購入する場合は、単行本を購入することになります。(2025年3月時点)
しかし、「アルプス席の母」は、2025年の本屋対象にノミネートしている話題作のひとつです。また、文庫本が発売されることもあるかもしれません。
2025年本屋大賞について詳しくはこちら
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「アルプス席の母」の見どころ
ここからは、「アルプス席の母」の見どころは3つあります。
- 航太郎の山あり谷ありの野球人生
- 子どもを思う親の気持ち
- 野球部父母会の厳しさ



それぞれ感想を交えながら、紹介しています。
見どころ①航太郎の山あり谷ありの野球人生


「アルプス席の母」の見どころは、航太郎の山あり谷ありの野球人生です。中学生の頃は、湘南のシニアリーグで活躍し、順風満帆に見えた航太郎。
しかし高校生になると、思わぬ怪我や挫折を経験していきます。また、実力主義の高校野球。1年生から選抜入りする者もいれば、3年生で補欠にすら入れない者も…。
息子の頑張りを知る親から見れば辛い部分ですが、リアルな競争社会を描くからこそより物語に引き込まれます。



自分が辛い状況でも、仲間には明るく、親には気丈に振る舞う航太郎の健気さに泣ける…!
見どころ②子どもを思う親の気持ち


「アルプス席の母」の見どころには、子どもを思う親の気持ちを描いているところもあります。航太郎は高校生になると寮生活を送り、菜々子のもとを離れて生活します。
一緒に暮らせない寂しさを隠しながら応援する母親の姿が描かれています。どんなときでも、親は常に子どものことを気にかけてくれているのだと考えさせられる場面です。



母親の気持ちを知らずに、唯一家に帰れる日でも友達との約束を優先してしまう航太郎。あるあるだなと思いつつ、胸が痛みました…。
見どころ③野球部の父母会の厳しさ
野球部の父母会の厳しさも、「アルプス席の母」の見どころのひとつ。父母会のギスギスした人間関係や理不尽なルールに、菜々子は動揺します。
しかし、高学年の母親にビクビクしていた菜々子も、3年目になればたくましい最高学年の母へと成長。子どものこととなれば、どの親も強くなる様子がリアルに描かれています。



子どもの世界も大人の世界も、1年生に3年生は優しくて2年生は厳しいのってあるある!?
「アルプス席の母」をおすすめしたい人
- 感動できる作品が読みたい人
- 親子愛が描かれた物語が好きな人
- 話題作を読みたい人
(2025年本屋大賞ノミネート作品)
「アルプス席の母」は、どんな人でも感情移入しやすい作品。野球に興味がない人でも、目標に向けて懸命に頑張る登場人物たちの姿に心動かされるはずです。
また、航太郎の前向きさには元気がもらえます。明るい気分になれる作品が読みたい人にもおすすめです。
「アルプス席の母」の感想
「本当は女の子のお母さんになりたかった」という一文から始まる物語。こんなに泣けるとは思いませんでした…!
母親になったこともスポーツに打ち込んできたこともなく、登場人物に共感できる部分はないのにこんなに感情移入できるなんて。ベンチ入りできなかった選手、子どもを支える母の気持ちなど、外から甲子園を見ているだけではわからない苦悩がリアルに描かれています。
野球に興味がない人でも、きっと楽しめる作品です。
まとめ


今回は、「アルプス席の母」のあらすじや作者、見どころを紹介しました。野球に興味があるわけでなないものの、読み始めてみると感情移入できて一気読みでした。
2025年の本屋大賞にノミネートしているので、大賞をとるのが注目が集まる作品です。話題作を読んでみたいという人は、ぜひ手に取ってみてくださいね。
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